昭和49(1974)年度 受賞者功績概要

一般賞(5人)
1 勝田 昌宏/ 沖電気工業株式会社 技術本部
昭和41年以来、国際電信電話諮問委員会第10研究委員会、同第1特別自主作業部会(東京会合)、同ラテンアメリカプラン委員会並びに同第4回および第5回総会において、それぞれ郵政省参与として活躍し、わが国のITU活動に大きく貢献された。
2 小林 嘉雄/ 国際電信電話株式会社  海外協力室
前後を通じて4年有余、ITU電気通信専門家として、イラク共和国及びベトナム共和国に派遣され、それぞれ電気通信訓練センターの電気通信一般教官、無線教官として該博な専門知識と真撃卓越した指導態度をもってその職務に尽瘁し、両国の電気通信技術の向上に貢献された。殊にベトナムにおいては、情勢不安な非常時体制下においてよくその任務を完逐したことは特筆に値する。
3 難波 捷吾/ (財)日本情報処理開発センター
前後9回にわたり、国際無線通信諮問委員会総会、同研究委員会中間会合、及び宇宙通信に関する臨時無線通信主管庁会議において政府代表として活躍、わが国の電波権益の確保に努め、その間13年有余の長きにわたって電波技術審議会第1部会長をつとめる等、わが国のITU活動に大きく貢献された。
4 福井 謙三/ 日本電気株式会社  海外事業部
4年有余の間、国際電信電話諮問委員会第13研究委員会の報告者として活躍、その間5件にのぼる自動及び半自動電話網に関する寄与文書を提出して同委員会の活動に寄与し、他方ITU電気通信専門家として、韓国における自動電話システム計画に適切な技術協力を行う等ITU活動に貢献するとともに、対インドネシア援助プロジェクトの調査を行いそれに基づき同国への援助が具体化する等、同国電気通信の発展に寄与された。
5 松田 英一/ 株式会社日本教育テレビ(NET)
7年有余の長きにわたり、ITU全権委員会議、電信電話主管庁会議、管理理事会、国際電信電話諮問委員会等の主要会議・会合において政府代表として活躍し、わが国のITU活動に多大の貢献をされた。なかでも昭和34年ジュネーブ全権委員会議においてわが国初の管理理事国当選にあたっての努力と同年東京で開催されたITUプラン小委員会及びエカフェ電気通信専門家作業部会の合同会議において議長として発揮された手腕は特筆に値する。
著作賞(1人)
1 木名瀬 亮/ 日本放送協会 総合技術研究所
25年間一貫して放送波を中心とする電波伝搬の研究に従事し中波帯からVHF・UHF及び衛星放送用のSHF帯に至る研究対象について多大の業績をあげており、これらに関する数多くの論文を国際会議等においても発表し、またこの分野における国際的評価によってITU主催のセミナーに講師として再三招聘を受ける等、ITU活動に積極的に貢献している。特に最近発表された「高仰角伝搬時の12ギガヘルツ帯電波の降雨減衰の熱帯地方における測定結果の統計」及び「中波における遠距離夜間空間波伝搬曲線」は、その内容において国際的にも高く評価されている。