平成7(1995)年度 受賞者功績概要

一般賞(6人)
1 永井 研二/ 日本放送協会/ 技術局
通信衛星を利用したテレビジョン番組素材の伝送に関する国際標準化を行うCCIR TG CMTT-5およびITU-R WP4SNGにおいて副議長を務め、1994年にはディジタルSNG、HDTVの衛星伝送に関するラポータ会合を東京に招請、同会合議長として標準化に向け審議の促進に大きく寄与した。
2 中村 幸夫/ 通信機械工業会/ 技術部
ITU技術協力部プロジェクトオフィサーおよびアジア・太平洋電気通信共同体(APT)コンサルタントとして途上国の電気通信事業の発展ならびに標準化活動の基盤構築に寄与した。また通信機械工業会のITU-T委員会事務局を担当し、参加メーカーの標準化活動への支援あるいはITU会議への参加など、多大の貢献を行った。
3 橋本 明/ 日本電信電話株式会社/ ワイヤレスシステム研究所
1980年以来15年にわたり、ITU-R SG9(無線中継)を中心に日本代表として活躍、回線品質、周波数配置、周波数共用問題等に関する提案を多数行い、勧告化に寄与し、また、作業分科会(SWP)議長、作業部会(WP-9C)議長、「ディジタル無線中継方式ハンドブック」のコーディネーターを務めるなど、ITUの技術普及活動にも寄与した。
4 古川 弘志/ (財)電波システム開発センター
(財)電波システム開発センターの設立に邁進し、設立後同センターにおいて電波利用システムの標準化活動に多大の貢献を行った。これらの活動の成果はITUにおける標準化作業の寄与に関し指導的役割を果たし、特に第3世代の公衆陸上移動通信システム(FPLMTS)の国際標準化に大きく貢献した。
5 松平 恒和/ 国際電信電話株式会社/ 経営企画本部
CCITT SGⅢ・ITU-T SG3の活動に永年参加、同SGの副議長としてリーダーシップを発揮し、Dシリーズ勧告の制定、国際電気通信の制度・料金分野において多国間調整、国際標準化活動に貢献した。また、1976年から1981年までKDDジュネーブ事務所に在任し、ITU活動全般に積極的な支援を行い、顕著な功績を残した。
6 三浦 信/(財)新日本ITU協会
無線通信関係の国際会議にわが国代表として出席、わが国の電波権益の確保に多大の貢献をした。さらに、ITUの国際周波数登録委員会およびそれに引き続く無線通信規則委員会の委員として、永年にわたり周波数の国際管理・調整に尽力し、世界の電気通信の方向を定める各種の会議に顕著な貢献をし、世界の電気通信の発展に大きな功績を果たした。
著作賞(1人)
1 平松 幸男/ 日本電信電話株式会社/ ネットワークサービスシステム研究所
1985年以来、CCITT SGⅦ、SGⅧ、ITU-T SG7等の活動に参加、延べ20回の会合に出席、「ISDNパケットインタフェース」のエディタ・ラポータを務め、これまでに64件の寄書を提出、勧告ドラフト案の作成に中心的役割を果たし、ISDNサービスの高度化に向けて多大の貢献を行った。
国際協力賞(8人)
1 故 赤津 脩/赤津通信プロジェクト・コンサルタント事務所 所長
ベトナム、ヨルダンで電気通信プロジェクトの開発から実施・完成まで従事し、当該国の電気通信開発に貢献した。
2 歌代 功/元北海道放送 技術局技術部 副部長
マレーシア及びザンビアで放送技術全般の指導を行なったほか、海外からの研修員の技術指導、帰国後のフォローアップに取組み当該国の放送技術向上に貢献した。
3 大羽 朋四郎/元国際電信電話株式会社  国際部国際協力室 調査役
アジア、中東、中米の途上国で短波無線及び衛星通信の技術指導とコンサルティングを行い当該国の通信技術発展に貢献。
4 小沢 斉/元三和大榮電気興業株式会社  伝送無線部 技術担当部長
タイ及びサウジアラビアで電報自動中継交換の技術指導を行い両国の通信網近代化に貢献。
5 小林 彦造/元UPU/UNDPアジア地域郵便専門家
アジア、中近東の途上国でマイクロ波伝送路工事に従事するとともに現地技術者を指導・教育し当該国の通信事業の発展に貢献。
6 佐野 英夫/元株式会社テレック 社長
アジア、中東、アフリカの途上国で電気通信プロジェクトでプロジェクト・マネージャーとして当該国の電気通信の発展に寄与。
7 庄司 正志/元日本電信電話株式会社  国際企画室 担当部長
パラグアイのマイクロ波回線網建設計にプロマネとして従事し工事を完成させ同国の通信網発展に貢献。
8 菅 波志女/元NHKアイテック 海外事業本部 チーフ・エンジニア
インデネシアで放送技術を指導、アフリカ、東南アジア、中国で放送プロジェクトのプロマネとして計画、建設から運用に至まで一貫して尽力し当該国の放送の発展に貢献。