平成21(2009)年度 受賞者功績概要

総務大臣賞(1人)
1 平松 幸男/大阪工業大学大学院/知的財産研究科
1985年からITU-Tの活動に参加しており、勧告X.31のエディター、SG7のラポーター、同委員会の副議長兼ワーキング・パーティー議長等を歴任し、ISDNパケットプロトコル及びネットワーク・インターフェースの標準化等に取り組んだ。また、2000年~2008年の8年間に渡ってSG11の議長を務め、数少ないアジア・太平洋地域からのSG議長としてシグナリングの標準化に尽力するなど、ITU-Tの標準化活動に多大なる貢献を行った。
功績賞(6人)
1 石部 和彦/アンリツ株式会社/R&D統轄本部第1商品開発本部第1開発部
1998年よりITU-T SG4においてSDH/OTN等のデジタル通信網における測定・評価技術の標準化に従事し、主にジッタ・ワンダ測定技術に関連する勧告化に貢献してきた。2006年5月からジッタ・ワンダ測定技術の標準化を担当していた課題5/4のラポータを務め、関係勧告の成立、改訂に尽力すると共に、10Gbpsジッタ評価やFEC評価の検証技術の確立に貢献した。現在も測定技術全般を担当している課題15/15のラポータを務めるなど、測定技術の国際標準化活動において中心的な役割を果たしている。
2 今中 秀郎/日本電信電話株式会社/サービスインテグレーション基盤研究所
2004年よりNGN標準化に参画し、NGNフォーカスグループにおける検討スコープと要求条件の明確化を主導後、2007年からはSG13においてNGN標準化の全体調整と計画を検討する課題1のラポータとして活動し、次世代ネットワーク(NGN)の標準化計画の策定と管理を推進した。特に、NGN能力セットという概念を確立し、勧告Y.2006(NGN能力セット1)として、完成が危ぶまれていたNGNリリース1を実質的に完成させた。また、IPTVの標準化において、NGN勧告群との不整合の解消と2008年5月にIPTVのサービス定義文書(Y.Sup5)を完成させる等、NGN時代におけるネットワーク及びサービス全体を俯瞰した標準化に多大な貢献を行った。
3 川森 雅仁/日本電信電話株式会社/サイバーソリューション研究所
2001年来、国内の地上波デジタル放送の標準化を皮切りに、通信と放送の連携の黎明期における標準化活動を主導した。特に2006年以降は、ITU-Tの主要課題となったIPTV標準化において、IPTVフォーカスグループのWG共同議長として、その創設時より中核的な役割を果たし、ITU-TにおけるIPTV標準化の基盤を築いた。その後はSG16におけるIPTVのためのマルチメディア標準化課題において、ラポータ兼エディタとしてIPTV関連勧告群H.700シリーズの勧告完成に貢献するとともに、多数の寄書提案により日本のIPTV規格の国際標準への反映を実現させる等、通信と放送の連携の具現化に多大な寄与を行った。
4 小島 政夫/KDDI 株式会社/国際サービス運用センター
1985 年~1988 年にはCCITT(現ITU-T)SG2 の重要勧告であるE.164(ISDN 時代の番号計画)の討議と勧告作成に積極的に参加し、その成立に貢献した。2005 年11 月から2008年10月にわたり、TSAG 会合とWTSA-08 に参加し、複数SG にまたがるFocus Group の設立と運営手順を具体的に提案し、改訂勧告A.7 の成立に大きく貢献した。さらに、SG 再編討議に際しては、欧州およびアラブ諸国からの単純削減案に対し、サービス志向SG体制にすべきとの提案を国内作業計画WG の中でとりまとめ、提出した。その結果、WTSA-08 におけるSG 構成は日本の主張がほぼ認められ、日本からの議長・副議長の全員当選にも寄与した。
5 澤田 寛/株式会社NTTドコモ/ネットワーク開発部
1991年から移動通信システムに関する国際標準化に従事し、CCIRやCCITT/ITU-Tへの日本提案に多大な貢献をするだけでなく、3GPP設立にも深く関わり、現在の3G国際標準化の基盤となる枠組み作りを行った。TTCにおいては、様々な委員会の委員長職を歴任し、IMT-2000を始めとした様々な標準化を長年に渡り推進している。3GPP会合においても、 IMT-2000のシステムアーキテクチャやサービス要求条件等の仕様策定に貢献した。
6 水谷 幹男/パナソニック コミュニケーションズ株式会社
デジタル処理のFAXの黎明期(1980 年代)より、CCITT、ITUのFAXの国際標準規格策定に参画し、当時の濫立した通信方式から国際標準化によりFAX業界の健全な発展に大きく貢献した。特に通信速度を飛躍的に向上させたV.34 方式については自ら世界初の対応LSI開発から相互通信の保証まで指導的な役割を果たし、日本の国際貢献に寄与した。更には、インターネットへの普及を背景に、当社提案Internet FAX をIETF にてRFC取得。これをITU-T へ提案し、IETFとITUのリエゾンにより同一の通信方式となる初めての快挙を達成した。その後もこれらの経験を踏まえて、高度なブロードバンド環境に適合したxDSL(G.hs)やG.9960(G.hn)の標準化を推進しつつ現在に至る。
国際協力賞(9人)
1 石垣 英明/株式会社アイエスインターナショナル
長年に亘りアジア(北朝鮮・ベトナム・モンゴル等)・中東(イラク・レバノン等)の途上国に係る国際協力業務に従事し、国際通信網・国内通信網の復興・拡充整備、途上国ルーラル地域の無電話村の解消に向け貢献した。また、ロシア極東地域の電気通信サービスの疎通改善のために、通信網の建設・技術支援及び運営を行い、通信品質改善に貢献した。又、CITT のSG IV 研究委員会活動へ参画し、回線保守勧告策定に寄与した。
2 及川 政行/財団法人 海外通信・放送コンサルティング協力
1983年5月のケニア国への円借款による電気通信網整備拡充計画に参加以来、25年以上の長きに亘り、日本のODA及び世銀(IBRD)の借款による事業、国際協力事業団(JICA)による技術協力及び無償資金協力等の事業を通じ、発展途上国での電気通信長期計画/企業化(F/S)計画等の策定及び整備拡充計画の実施に携わり、対象途上国での電気通信網の整備・拡充に大きく貢献した。併せて、関係機関職員への技術移転及
び現地技術者の育成に尽力した。
3 佐々木 良司/株式会社パンテル・インターナショナル
40年の永きに亘り国際協力に従事し、18ヶ国24案件に携わり、開発途上国の通信網開発に貢献した。特に、ネパール国地方通信網建設計画では調査設計から工事監理まで一貫して参加し、同国としては初の全国即時通信網を完成させた。また、コロンビア国通信網建設では、工事チームのプロジェクト管理にコンサルタント経験を活用し、スムーズな工事実施を実現した。
4 鈴木 周次/元日本放送協会/番組制作局 生涯学習番組プロダクション
1989年から10年以上にわたって数多くの途上国に派遣され、セネガル、エティオピア、タンザニア、ラオスにおいては教育番組の理論および制作手法について高い見識と専門性をもって助言や指導を行い、教育番組ディレクターの育成に大いに貢献した。また、キルギス、ベトナムにおいては、両国の放送網整備に当たって、放送需要予測など将来を見通した初の社会調査を実施し、両国の放送サービスの拡大と社会的・文化的発展に多大の貢献をした。
5 高田 守/株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモエンジニアリング九州/無線ネットワーク部
青年海外協力隊派遣(ザンビア)を始めに約8年に渡り、主に無線通信分野のJICA長期専門家(ボリビア、チリ)及び短期専門家として活動した。ザンビアでは警察無線技士のコース立上げと講義の実施し、ボリビアではルーラル通信網の拡充に主眼を置いた現地職員への技術移転に精力的に取り組み、チリでは通信網計画、新技術紹介及びチリ訓練センタ第三国研修の実施を支援した。また講師等の短期専門家としても広く国際協力活動に貢献した。
6 黒岩 博司/横浜国立大学/独立行政法人情報通信研究機構/未来情報通信医療社会基盤センター/総合企画部企画戦略室
フィジーに本部を置く南太平洋大学は、1969年に設立されて以来、約40年にわたり、衛星を活用した遠隔教育等を通じ、南太平洋地域各国の発展に貢献している。JICA南太平洋大学ICT強化プロジェクトチーフアドバイサーとして派遣され、ICT教育環境の基盤整備に尽力するとともに、当該基盤の維持・運用のために、多くの現地職員及び学生に対する教育・実習を行うなど、同地域におけるICT分野の教育環境整備及び人材育成に多大な貢献をした。(高橋氏と共同)
7 高橋 冨士信/横浜国立大学/独立行政法人情報通信研究機構/未来情報通信医療社会基盤センター/総合企画部企画戦略室
フィジーに本部を置く南太平洋大学は、1969年に設立されて以来、約40年にわたり、衛星を活用した遠隔教育等を通じ、南太平洋地域各国の発展に貢献している。JICA南太平洋大学ICT強化プロジェクトチーフアドバイサーとして派遣され、ICT教育環境の基盤整備に尽力するとともに、当該基盤の維持・運用のために、多くの現地職員及び学生に対する教育・実習を行うなど、同地域におけるICT分野の教育環境整備及び人材育成に多大な貢献をした。(黒岩氏と共同)
8 得本 恵一郎/財団法人 海外通信・放送コンサルティング協力
1967年日本電信電話公社に入社後、1973年から2年間の青年海外協力隊ザンビア国派遣を契機にNTT国際分野の業務に長年従事し、ITU‐TELCOM91の出展運営や投資案件の形成業務を経て、JICAインドネシア電話線路建設センタ(OPCC)プロジェクトではチーフアドバイザとして活躍した。また、JTECにおいては多数のアジア・アフリカODA開発調査を通じて途上国の電気通信の発展に大いに貢献した。
9 山口 恒守/財団法人KDDIエンジニアリング・アンド・コンサルティング/国際協力部
1980 年代後半から現在に至るまで20 年以上にわたり、途上国の人材育成に寄与する海外研修プログラムの企画・実施に従事するとともに、数多くのODAプロジェクトに通信エンジニアとして参画するなど、我が国の国際協力の現場で多大な貢献をしてきた。1999 年の「国際協力奨励賞」受賞以降も一貫して国際協力業務に従事し、1999 年から担当した海外研修コースは延べ20コース以上(受入研修員200 名以上)、またODA プロジェクトで関与した途上国は6 カ国にのぼるなど、多大な功績を残している。

国際活動奨励賞 功績賞対象分野(11人・団体)

1 新 博行/株式会社NTTドコモ/電波部
2006年からITU-Rでの活動に従事し、主に、IMTシステムの周波数関連事項の検討に貢献している。WRC-07議題1.4(IMT周波数特定)、議題1.20(地球探査衛星と能動業務の周波数両立)関連事項について、WP8F(現WP5D)、TG1/9での検討において中心的な役割を果たした。特に、WP8FではIMT-Advancedと固定衛星業務の共用検討レポート(M.2109)を完成させ、その後、WRC-07において、わが国の意見を反映した無線通信規則(RR:Radio Regulations)改正案の採択や、IMT用周波数として日本が提案していた3.4-3.6GHz帯を含む計428MHz幅を確保
することに成功するなど多大な貢献をした。
2 石井 晋司/日本電信電話株式会社/サイバーソリューション研究所 第一推進プロジェクト
2006年からIPTV標準化に関しITU-Tの複数のSGが横断的に議論を行ってきたFG-IPTV及びIPTV-GSIにおいて、コンテンツ保護関連の仕様に係る検討を先導的に進めた一方、TTC IPTV専門委員会副委員長として日本国内のSG9, 11, 12, 13, 16,17関係者間の連携・取りまとめを主導するとともに、情報通信審議会IPTV特別委員会との連携を図ることで、我が国の意見を勧告化に強く反映できる体制の確立に貢献した。また、IPTVGSI等における勧告化作業が本格化すると、日本代表団長として日本からの直接的な貢献が明確に見える形で勧告化に大きく寄与するとともに、自らもIPTVのサービスとコンテンツ保護に係る主要勧告X.1191のエディタとして検討を主導した。
3 可児 淳一/日本電信電話株式会社/アクセスサービスシステム研究所
2003年からSG15における光インタフェースおよび光アクセスネットワーク標準化に参画し、同分野における日本の中心的活動者として継続的な寄与を行っている。特に2003年に高密度波長多重(WDM)アプリケーション(G.698.1)の標準化を提案し、エディタとしてこれを完成させることでメトロ・アクセス系WDMのマルチベンダ化の推進に貢献するとともに、同年よりFSAN(Full Service Access Network Initiative)における次世代パッシブ光ネットワーク課題の議長を務め、ITU-Tとの連携を主導することで世界的なニーズを反映した迅速な勧告化に貢献している。2009年からは、光アクセス課題(Q2/15)のアソシエートラポータに就任しており、また光アクセス勧告(G.985, G.986)のエディタとしても更なる活躍が期待されている。
4 KAFLE Ved Prasad/独立行政法人情報通信研究機構/新世代ネットワーク研究センター ネットワークアーキテクチャグループ
2006 年10 月から現在にかけて、TTC 次世代ネットワーク委員会の委員として、ITU-T に対する日本の対処方針検討やITU-T会合の報告作業等を務めてきている。次世代ネットワーク(NGN)の標準化を行うITU-T Study Group 13 にセクターメンバーであるNICT からのdelegate として出席し、3 つの勧告草案のエディタを務めるとともに合計17 件の寄書を提出し、勧告草案のひとつが “Y.2015: General requirements for ID/locator separation in NGN”として2009 年1 月に最終承認されるに至ったことに対して大きな貢献を果たした。これら一連の活動は次世代ネットワークの発展に大きく寄与するものである。
5 越塚 登/YRPユビキタス・ネットワーキング研究所/東京大学大学院情報学環
越塚氏は、我が国のユビキタス技術の国際展開に向けて、国際標準化活動に積極的に取り組んできており、同氏が起草したユビキタス技術の2つの基本勧告草案(アーキテクチャ、要求条件)が昨年8月にユビキタス関連の最初のITU勧告として採択されるなどの功績を挙げている。また、アジア地域での標準化の仲間づくりにも積極的に取り組み、日中韓(CJK)、ASTAPにおける検討グループの要職を務めるなど、ユビキタス技術の国際標準化を先導している。
6 菅原 正幸/日本放送協会/放送技術研究所(人間・情報)
映像技術の専門家として、我が国が先進的に進めている超高精細映像の研究開発結果をITU-Rに寄与し、その国際標準化を推進した。特に、多くの規格の基本となるベースバンド映像について、7680×4320, 3840×2160 フォーマットからなるITU-R 勧告BT.1769 の採択に大きく貢献した。さらに、超高精細映像を用いたテレビジョン放送についての研究を開始することに尽力した。
7 田村 利之/日本電気株式会社/モバイルIPネットワーク事業部
1999年から3GPP CN(現CT)会合に出席し、WG2(現:CT WG4)において日本特有のコアネットワーク技術であるPre-Page、GLR(Gateway Location Register)機能を標準仕様に盛り込むなど、Release99仕様の策定に貢献した。また3GPPパケット通信の根幹となるGTPプロトコルなど主要な3GPP標準仕様書ラポータを担当しコアネットワークの標準化に大きく貢献した。2001年以降はCN WG4の副議長としてRelease4以降の標準化仕様のとりまとめに寄与している。
8 日本電信電話株式会社 環境エネルギー研究所 環境推進プロジェクト/日本電信電話株式会社/環境エネルギー研究所
日本電信電話株式会社 環境エネルギー研究所 環境推進プロジェクトは、NTTグループ全体の地球環境問題への対応について横断的に研究等を行っている。またグループ以外の研究活動にも大変熱心に取り組んでおり、たとえば電子情報通信学会、電気学会等においても、多くの研究成果を残している。総務省主催の「地球温暖化問題への対応に向けたICT政策に関する研究会(以下、研究会という。)」の活動においては、特に「ICTを利活用することによるCO2削減効果」の取りまとめに多大な貢献を行った。 現在は研究会の報告書の内容を中心に、国際電気通信連合(ITU)のICTと気候変動分野の技術検討に大きな貢献を行っている。同プロジェクトの染村氏は気候変動フォーカスグループの副議長として、また、折口氏においてはチーフエディタとして2つの成果目標のエディティングを担当し、日本寄与文書の会合結果への反映だけでなく、国際的な議論の先導や、その取りまとめに多大な貢献を行った。また、本件の国内検討活動では、初代リーダ職を同グループの西氏(当時)が務め、黎明期の検討体制の確立に大きく寄与した。 本グループはこれまで一体となってICTと気候変動分野における国内外の検討を支えており、その功績は甚大である。今後ますますの貢献が期待できる。
9 日和﨑 祐介/日本電信電話株式会社/サイバースペース研究所 音声言語メディア処理プロジェクト
1998年よりSG16の音声符号化の標準化活動に係る技術検討を開始。特に次世代のIP電話サービスに向けに2007年に提案した、7kHz音声帯域での高音質な通信を可能とするスケーラブル音声符号化方式(G.711.1)のモデレータ兼エディタとして、その勧告化を主導する一方、G12による品質確認作業との整合もとりつつこれを完成に導いた。候補者が主導したG.711.1は、国内では既に商用サービスに供されており、候補者が高品質IP電話サービスの普及を牽引した。さらに2009年からはQ.10/16(音声符号化)のアソシエートラポータとして、更なる高品質サービスの実現に向けた勧告群の作成を主導することが期待される。
10 三宅 優/KDDI 株式会社
ITU-T SG17 におけるセキュリティ関連の標準化活動において、P2P 通信のセキュリティに関する検討立ち上げを提案し、他国代表と共にこれに関連する複数の勧告案作成に貢献した。特に、最初の具体的な案件として議論が開始されたX.1161(Framework for secure peer-to-peercommunications)のエディタを担当し、勧告化に貢献した。また、ITU-T におけるセキュリティ標準化活動の紹介を講演等で行い、本分野での標準化活動の活性化にも貢献している。
11 向井 宏明/三菱電機株式会社/情報技術総合研究所 光アクセス技術部 光アクセスノードチーム
候補者は、2000年よりITU-T SG15Q2において光アクセスシステムである、PON(Passive Optical Network)の基本仕様策定に参画、相互接続試験を推進しPONの普及に貢献した。また、2005年よりFSAN (Full Service Access Network)においてセクレタリを拝命し、スタッフとして会合の運営にも貢献しており、現在はFSANにおいて次世代PONホワイトペーパのエディタとして従事し、日本の技術の国際展開に貢献した。今後は、ITU-T SG15Q2で標準化される次世代PONの規格であるG.987シリーズにおいてもエディタを担当予定である。
国際活動奨励賞 国際協力賞対象分野(6人)
1 伊藤 寧夫/BHNテレコム支援協議会
興味の無線通信技術と企業で培った情報処理システムの業務設計・構築技術を元に在職中から途上国支援に携わっている。BHNテレコム支援協議会が計画したアフガニスタンの復興事業では、劣悪な生活環境や厳しい気候条件、不安定な治安状況の中で率先して現地に駐在し、関係者に通信理論から機器設置、修理技術、通信方法の指導を行い、現地の人々の自立に協力している。退職後も各種資格を取得し、今後の幅広い支援活動に備えている。
2 大淵 隆平/株式会社コミューチュア/グローバル営業部
1)1978年、協力隊に参加しマラウィー国に教師として派遣、1980年11月に住友電工㈱入社以来また、株式会社コミューチュアに出向後も一貫して海外協力・プロジェクトに関わる業務に従事し、発展途上国(6カ国)へ当該国での初めての光技術導入・PHS無線の導入に携わり、通信インフラの発展に寄与した。2) 発展途上国での通信インフラの構築のみならず保守・訓練なども実施し無事完了に導き、構築した総回線数及び局数はそれぞれ56万回線、449局、技術指導したローカルスタッフは協力会社も含め延べ約3,500人となり、発展途上国での国際協力活動に貢献した。
3 金子 俊浩/KDDI 株式会社/渉外・広報本部 渉外部
1980 年代後半から現在に至るまで二度にわたる国際協力機構への派遣(マラウイ、パナマ)を通じて、開発途上国の通信設備構築、保守の企画・実施・指導に従事するとともに、数多くの途上国通信ネットワーク構築作業に従事してきた。またODA プロジェクトの一環として、通信エンジニア養成のために両国の技師を日本での技術研修訓練に機会あるごとに参加させるなど、国際協力の現場で大きな貢献をしてきた。
4 小林 修/日本放送協会/京都放送局技術部
1988 年10 月からの2 年6 か月、インドネシアのMMTC にJICA 専門家として派遣され、MMTCの上級コース開設に向けたカリキュラムの作成、教科書・教材の作成のほか教官・スタッフに対する技術指導に尽力し、MMTC のレベル向上に寄与した。また、追加の無償資金援助によるMMTC拡張計画において、インドネシアと日本、双方の調整を図り、必要にして十分な基本設計案を策定し、インドネシアの番組制作技術の向上に多大な貢献をした。
5 志鎌 昌宏/東日本電信電話株式会社/ネットワークサービス事業推進本部 研究開発センタ
JICA派遣専門家、青年海外協力隊員としてインドネシア及びザンビアにて電気通信部門の技術者育成に従事し、その後のトルコにおける世界銀行案件及びベトナムにおける日本政府の通信案件においては設計業務等を実施するなど途上国の通信普及に多大なる貢献をした。また、企業案件での地域開発計画の策定や国際機関等の研修での講師など、電気通信分野の国際協力活動に広く従事し、今後も国際協力の分野での活躍が期待される。
6 横野 孝司/株式会社NTT西日本-九州/長崎事業部法人営業部 SE部門
BHN テレコム支援協議会の国際支援活動として実施された、マレーシア・サラワク州(2000 年)、サバ州(2008 年)での遠隔医療システム導入にNTT 西日本-九州より参画、システム構築を担当するとともに、現地での技術者指導等、技術移転を実施。膨大な初期トラブルへも適切に対応しシステム運用維持を図る等、多大な貢献を行った。さらにJICA シニア海外ボランティアとしてインドネシアへも赴任。ラジオ公社放送局の送信機保守指導を実施し、同国の「地域情報格差」の解消に貢献する等、長年に亘り日本の国際支援活動に貢献している。